ブータン、これでいいのだ

先日、表題のタイトルの本を読みました。

衝撃的な内容も含んでたりするんですが、実はとても大事なことが書かれている本だと思います。

ブータンといえば、GDP(国民総生産)ではなく、GNH(国民総幸福量)という概念で国の豊かさを表す国として有名ですね。

国民一人一人が幸福を感じることが大事ということ。
実際、ブータンの人は幸せだと感じている人が多い。

この本の著者は、日本人で初めてブータンの公務員として現地で働き、その経験をもとにブータンで生活する人々の姿を本にまとめています。

ブータン人の仕事へのスタンス

いきなり、びっくりしたのは、ブータンの人のスケジュール管理は、頭で覚えられる範囲に限定されているということ。つまり、せいぜい2日程度の予定しか立てない。公務員でさえそうらしい。

なので、会議は参加すべき人が居そうなタイミングで声をかけて集めるとか。

あるセクションの長官は、いつも残業して働きすぎだと職員みんなが心配している、というので長官に何時まで仕事しているのか聞くと
「うーん、19時ぐらい。たまに20時になることも」

大抵の職員は16時ぐらいには帰るらしい・・・

仕事がうまく進まなくてもほとんど動じない。
担当の仕事の進捗が悪くても会議で妙に堂々としている。

どうやら、人生で出くわす様々なことに関する受け止め方の度量が広いのが、ブータンの人の特徴なんだとか。
「まあ、しょうがないよね~」と受け流す。

そんなわけなので、ブータンで生活する異国の人は「なんでやねん」と思うこともしばしばだとか。

ブータンの人の幸せ

ブータンの人は、自分の幸せよりも家族や同僚、仲間の幸せを一番に願っている。
結果的にそれが自分の幸せにつながるのだ。

いやー、いろいろ気づくことが多い面白い本でした。
ブータン人のように生きられれば、日本人ももっと楽に生きられるようになる気がする。

ちなみに、ブータンのITレベルは意外に高く、iPhoneやVAIOを持っている人も多く、携帯電話、インターネットなどは普通に使われているみたい。